あんどう接骨院には肘の痛みを抱えた患者様が多く来院されています。スポーツ選手から専業主婦の方まで職種や生活様式は様々です。一口に肘が痛いと言ってもその症状は様々であり、見極めるのはとても難しいものです。当院では皆様の家庭・職場環境やスポーツ歴などを事細かくお聞きし、原因を究明し痛みの緩和を図っていきます。肘に痛みや違和感を覚えた場合は早めに当院までご相談ください。
はじめに:なぜあなたの肘は痛むのか?
日々の生活の中で、「肘が痛い」と感じたことはありませんか?スポーツをしている時、家事や仕事をこなしている時、あるいは何もしないのにズキズキと痛む…。肘の痛みは、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、放置すると症状が悪化し、慢性的な痛みに悩まされることにもなりかねません。
しかし、なぜ肘は痛くなるのでしょうか?そして、その痛みはどこから来ているのでしょうか?
このブログでは、数多くの患者様の肘の悩みに向き合ってきた当院のプロの視点から、肘の痛みの原因、種類、そしてご自身でできる対策まで、わかりやすく徹底的に解説していきます。
「ただの筋肉痛だろう」「放っておけば治る」と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、その痛みには、意外な原因が隠れているかもしれません。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の肘の状態を見つめ直すきっかけにしてください。そして、少しでも気になる症状があれば、いつでも当院にご相談ください。

1. 肘の痛みの種類と代表的な疾患
肘の痛みと一口に言っても、その原因や症状は様々です。ここでは、特に多く見られる代表的な疾患をいくつかご紹介します。

1-1. テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニスをする人に多いことから「テニス肘」と呼ばれていますが、実際にはテニスをしていない方にも多く見られます。
- 症状:
- 物をつかんで持ち上げる動作(やかん、フライパンなど)で肘の外側が痛む
- タオルを絞る動作で痛む
- キーボードを打つ、マウスを操作するなどのデスクワークでも痛みを感じる
- 安静時は痛みがなくても、特定の動作で激痛が走ることがある
- 原因:
- 手首を甲側に反らす筋肉(短橈側手根伸筋など)の使いすぎ
- 繰り返しの負荷により、筋肉の付着部である上腕骨外側上顆に小さな損傷が起こり、炎症が生じる
- テニス以外の要因:
- フライパンを振る料理人
- 重い荷物を運ぶ作業員
- パソコンを長時間使うデスクワーカー
- 赤ちゃんを抱っこするお母さん
- 草むしりやガーデニング
- 加齢による腱の変性
テニス肘は、使いすぎによる慢性的な炎症が原因であることが多いため、早期の対応が重要です。
1-2. ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
テニス肘とは反対に、肘の内側が痛む疾患です。ゴルフのスイングで痛めることが多いことから「ゴルフ肘」と呼ばれます。
- 症状:
- 肘の内側を押すと痛い
- 重いものを持つ、握るなどの動作で痛む
- 手首を手のひら側に曲げると痛みが強くなる
- 安静にしていても、ズキズキとした鈍痛が続くことがある
- 原因:
- 手首を手のひら側に曲げる筋肉や、指を曲げる筋肉の使いすぎ
- これらの筋肉の付着部である上腕骨内側上顆に炎症が起きる
- ゴルフ以外の要因:
- 野球(特に投球動作)
- 重いものを運ぶ作業
- ボウリング
- 日曜大工
ゴルフ肘は、テニス肘に比べて発生頻度は低いものの、放置すると痛みが長引きやすい特徴があります。
1-3. 野球肘
野球の投球動作によって生じる、肘のオーバーユース(使いすぎ)による障害の総称です。成長期の子どもに多く見られますが、成人にも起こります。
- 症状:
- 投球動作時に肘の内側や外側に鋭い痛み
- 肘が完全に伸びない、曲がらないといった可動域制限
- 肘の腫れや熱感
- 進行すると、関節内の軟骨が剥がれる「離断性骨軟骨炎」に至ることもある
- 原因:
- 投球フォームの問題(肘に過度な負担がかかるフォーム)
- 練習量や投球数の過多(特に変化球の投げすぎなど)
- 筋肉や柔軟性の不足
野球肘は、成長期の子どもにとっては将来のスポーツ人生を左右する可能性もあるため、早期発見と適切な対応が極めて重要です。

1-4. 変形性肘関節症
加齢や過去の怪我(骨折や脱臼)、慢性的な負担の繰り返しによって、肘関節の軟骨がすり減り、変形が生じる疾患です。
- 症状:
- 肘を伸ばしたり、曲げたりする時に痛みがある
- 肘が完全に伸びない、曲がらない
- 肘の動く範囲が狭くなる
- 動かすときにギシギシと音がする
- 安静時にも鈍い痛みを感じることがある
- 原因:
- 長期間にわたる過度な負荷(重量挙げ、肉体労働など)
- 過去の外傷(肘の骨折、脱臼)
- 加齢による軟骨の変性
変形性肘関節症は、一度変形してしまった関節を完全に元に戻すことは難しいため、いかに進行を遅らせ、痛みをコントロールするかが重要になります。
2. 肘の痛みの根本原因:なぜ「使いすぎ」だけで片付けられないのか?
多くの人が、「肘の痛みは使いすぎが原因だ」と考えがちです。しかし、同じように肘を使っている人でも、痛める人と痛めない人がいるのはなぜでしょうか?
当院では、単なる「使いすぎ」ではなく、その背景にある「根本原因」を突き止めることが重要だと考えています。
2-1. 身体の連動性の問題
肘は、肩や手首、そして背骨や骨盤といった体幹の動きと密接に関係しています。
例えば、肩関節や肩甲骨の動きが悪いと、その分、肘に余計な負担がかかってしまいます。また、骨盤のゆがみや姿勢の悪さも、腕全体の動きに影響を与え、結果として肘の痛みにつながることがあります。
2-2. 筋肉のアンバランス
肘の周囲だけでなく、前腕、上腕、肩、背中にかけての筋肉に、筋力不足や柔軟性の低下があると、特定の筋肉にばかり負担が集中してしまいます。
特に、肘の痛みの原因となる筋肉は、手首や指を動かす筋肉です。これらの筋肉が疲労している状態で、さらに負荷をかけると、筋肉の付着部である腱に炎症が起きやすくなります。
2-3. 日常生活動作(フォーム)の問題
テニスやゴルフ、野球などのスポーツだけでなく、日常生活の中での体の使い方にも問題が潜んでいることがあります。
- パソコンのマウス操作で手首が不自然に曲がっている
- 重いものを持ち上げる際に、腕の力だけで持ち上げている
- タオルを絞る際に、手首だけでひねっている
こうした何気ない動作の積み重ねが、肘への負担を増やし、痛みの引き金となることがあります。
3. 接骨院でできること:肘の痛みに悩むあなたへ
「病院に行ったけど、湿布と痛み止めだけで様子見と言われた」「マッサージに行ってもすぐに痛みが戻ってしまう」といった経験はありませんか?
接骨院では、単なる対症療法ではない、根本的な改善を目指した施術を行います。

3-1. 丁寧なカウンセリングと検査
当院では、まず患者様お一人おひとりの生活習慣、仕事内容、スポーツ歴、痛みの出る動作などを詳しくお伺いします。
そして、徒手検査によって、どの筋肉や腱に炎症があるのか、関節の動きに問題はないか、肩や背骨、骨盤のゆがみがないかなどを徹底的にチェックします。この段階で、痛みの根本原因を特定していきます。
3-2. 痛みを取り除く急性期治療
強い痛みや腫れがある場合、まずは炎症を抑えるための施術を行います。
- アイシング: 炎症部分を冷やし、痛みを鎮めます。
- 電気療法: 炎症を抑えたり、筋肉の緊張を和らげたりする特殊な電気治療器を使用します。
- テーピング: 痛む部位の筋肉や関節を保護し、安静を保ちながらも日常生活をサポートします。

3-3. 根本原因にアプローチする施術
痛みが落ち着いてきたら、再発を防ぐための根本治療に移ります。
- 手技療法(マッサージ): 肘だけでなく、肩、前腕、背中など、関連する筋肉の緊張を丁寧にほぐし、血行を促進します。
- 関節調整(骨盤矯正・姿勢調整): 骨盤や背骨のゆがみを整え、身体全体のバランスを改善します。これにより、肘にかかる不必要な負担を軽減します。
- 運動療法(ストレッチ・筋力トレーニング指導): 痛みの原因となっている筋肉の柔軟性を高めるストレッチや、肘を支えるための適切な筋力トレーニングを指導します。
これらの施術を組み合わせることで、単に痛みを和らげるだけでなく、痛みの出にくい身体づくりを目指します。
4. あなた自身でできる!肘の痛みを予防・改善するためのセルフケア
接骨院での施術と並行して、ご自宅でもできるセルフケアを取り入れることで、より早い回復と再発防止につながります。
4-1. 痛みを引き起こす動作を見直す
- 重いものを持ち上げる時: 腕だけでなく、体全体を使うように意識します。
- タオルを絞る時: 手首だけでなく、腕全体で絞るように意識します。
- パソコン作業: マウスやキーボードの配置を見直し、手首が不自然に曲がらないように調整します。
4-2. 肘周りのストレッチ
痛みが強くない時に、ゆっくりと行うことが大切です。
- 手首を伸ばすストレッチ:
- 腕を前にまっすぐ伸ばし、手のひらを下向きにします。
- もう片方の手で指先を掴み、ゆっくりと手前(体の方)に引きます。
- 肘の外側に張りを感じる程度で、20~30秒キープします。
- 手首を曲げるストレッチ:
- 腕を前にまっすぐ伸ばし、手のひらを上向きにします。
- もう片方の手で指先を掴み、ゆっくりと下向きに引きます。
- 肘の内側に張りを感じる程度で、20~30秒キープします。
4-3. 冷やすか?温めるか?
- 急性期(痛みや腫れが強い時):冷やす(アイシング)
- 炎症を抑えるために、氷水や保冷剤をタオルで包んで患部に当てます。15~20分程度を目安に行いましょう。
- 慢性期(鈍い痛みや張りがある時):温める
- 血行を良くし、筋肉の緊張を和らげるために、蒸しタオルや入浴で温めます。

5. 最後に:痛みは身体からのメッセージ
「肘の痛み」は、あなたの身体が「このままではいけない」と送っている重要なメッセージです。
「我慢すれば治るだろう」と安易に考え、適切な対応を怠ると、痛みが慢性化し、日常生活の質を大きく低下させてしまう可能性があります。
もし、この記事を読んで、ご自身の肘の痛みに心当たりのある方は、一度専門家にご相談いただくことを強くお勧めします。
あんどう接骨院では、患者様お一人おひとりの症状や生活スタイルに合わせた最適な治療プランをご提案いたします。あなたの肘の痛みに真摯に向き合い、根本からの改善をサポートいたします。 どんな些細なことでも構いません。どうぞお気軽にお電話ください。あなたの健康な未来を、当院と一緒に取り戻しましょう。

あんどう接骨院
院長 安藤雅紀(あんどう まさのり)
- 愛知県名古屋市出身(S63年4月21日生まれ)
- 米田柔整専門学校卒業
- 天白区の接骨院にて11年間修業
- 名東区のリハビリデイサービスにて2年間機能訓練指導員として従事
現在”愛知県立日進中学校 男子バスケットボール部外部コーチ”を務める
日進市内ミニバスケットボールチームにトレーナー・コーチとして関わる


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