
~医学論文が示す「15~25%の腰痛原因説」と、レントゲンに写らない機能障害~
「病院でレントゲンやMRIを撮ったけれど、『骨には異常ありません』と言われた」 「湿布と痛み止めを出されただけで、腰の痛みが一向に引かない」
もしあなたが今、このような状況で途方に暮れているのなら、その痛みは決して「気のせい」でも「原因不明」でもありません。 多くの人が「骨盤」と一括りにする部分には、「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」という、画像診断の死角になりやすい重要な関節が存在します。
今回は、日進市で「原因がわからない痛み」と戦う患者様に向き合い続けるあんどう接骨院が、医学的なエビデンスを交えながら、その痛みの正体について解説します。
あんどう接骨院愛知県日進市の「あんどう接骨院」です。
今回の記事は日進市五ケ丘地区の方からご相談を受けて作成することといたしました。
慢性的な腰痛に悩まされ、病院でも納得のいく回答が得られなかったとのことです。
皆さんもこの記事をお読みになり、ご自身のお身体と向き合っていただけたらと思います。




1. 医学的に無視できない「仙腸関節性腰痛」の頻度
まず、単なる経験則ではなく、医学的なデータからお話ししましょう。 「腰痛=ヘルニア」というイメージが強いですが、実はそれは全体の一部に過ぎません。
米国麻酔科学会の機関誌『Anesthesia & Analgesia』に掲載されたCohen氏の包括的なレビュー論文によると、腰痛(体軸性腰痛)を訴える患者の約15%から25%は、仙腸関節が痛みの主たる原因であると報告されています[1]。
つまり、腰痛に悩む人の4人から5人に1人は、背骨(腰椎)ではなく、この「仙腸関節」に問題を抱えている可能性があるのです。 しかし、一般的な整形外科の検査では腰椎(背骨)の画像診断が優先されるため、この25%が見過ごされてしまうケースが少なくありません。


2. 「骨盤」という言葉の解像度を上げる


では、その仙腸関節とはどこにあるのでしょうか。
解剖学的に見ていきましょう。骨盤は一つの大きな骨ではありません。 中央にある逆三角形の「仙骨(せんこつ)」と、その左右にある蝶の羽のような「腸骨(ちょうこつ)」。この3つの骨のつなぎ目が「仙腸関節(Sacroiliac Joint)」です。
身体の衝撃を吸収する「免震装置」
仙腸関節は、上半身の重みを支えつつ、地面からの衝撃を足へと逃がす、身体の土台中の土台です。 ビルの構造で言えば「免震装置」。この関節がわずかに動くことで、私たちはスムーズに歩き、走り、重いものを持つことができます。




3. レントゲンに写らない「機能障害」という罠


ここで最大の問題となるのが、「なぜ病院で異常なしと言われるのか」です。
レントゲンやMRIは、「構造的な破壊(骨折、腫瘍、明らかなヘルニア)」を見つけるためのツールです。形が壊れていれば写ります。 しかし、仙腸関節の問題の多くは「破壊」ではなく、「機能障害(Dysfunction)」です。
わずか数ミリの「微小な不適合」
仙腸関節の可動域は、わずか数ミリ(1〜3mm程度)と言われています。 この極めて小さな動きの中で、関節面が:
- ロッキング(引っかかって動かなくなる)
- ハイパーモビリティ(動きすぎてグラグラになる)
という状態に陥ります。医学的にはこれを「仙腸関節機能障害」と呼びます。 錆びついた蝶番(ちょうつがい)が写真には写らないように、関節の「動きの悪さ」は静止画であるレントゲンには写りません。これが、「激痛があるのに異常なし」と言われてしまう最大の理由です。


4. なぜ「数ミリのズレ」が激痛を生むのか


「たった数ミリで、そんなに痛むのか?」 そう思われるかもしれません。しかし、論文でも指摘されている通り、仙腸関節は侵害受容器(痛みを感じるセンサー)が非常に豊富な部位です[1]。
① 関連痛(Referred Pain)の発生
仙腸関節のトラブルは、ピンポイントで腰が痛くなるだけではありません。
- 臀部から大腿後面への痛み
- 鼠径部(脚の付け根)の痛み これらは「関連痛」と呼ばれ、神経の走行に沿って痛みが放散します。これが坐骨神経痛やヘルニアと誤診されやすい原因の一つです。
② 筋肉のスパズム(防御反応)
土台である仙腸関節が不安定になると、身体は反射的に「周りの筋肉を固めて守ろう」とします。 脊柱起立筋や多裂筋が過剰に緊張し、二次的な筋筋膜性腰痛を引き起こします。マッサージで筋肉をほぐしてもすぐに戻ってしまうのは、根本原因である関節のロックが解除されていないからです。


5. 日進市の生活環境と仙腸関節への負担


なぜ仙腸関節はおかしくなるのでしょうか。 日進市にお住まいの皆様のライフスタイルにも、そのトリガー(引き金)は潜んでいます。
- 長時間のデスクワーク・運転
- 座位は立位よりも椎間板や骨盤への内圧が高まります。特に日進市は車社会であり、毎日の通勤や送迎での長時間運転が、知らず知らずのうちに関節を圧迫し続けています。
- 非対称な荷重
- 子育て中の「片側抱っこ」や、カバンを常に同じ肩にかける癖。こうした「片側重心」が、左右の仙腸関節にねじれのストレスを与えます。
- 出産(周産期の骨盤)
- 出産時はホルモンの影響で靭帯が緩みます。産後、関節が正しい位置で安定せずに「緩んだまま」あるいは「ズレて固まる」ことが、長期的な腰痛の原因となります。


6. 「筋肉」ではなく「関節」へのアプローチ
ここまでお読みいただき、以下のことが整理できたかと思います。
- 医学的研究でも、腰痛の約2割は仙腸関節が原因と示唆されている。
- それはレントゲンには写らない「機能的な問題」である。
- 筋肉だけをほぐしても、関節の機能不全は解決しない。
では、どうすればいいのか? ここで必要になるのが、「関節包内運動(かんせつほうないうんどう)」へのアプローチです。
徒手療法(Manual Therapy)の可能性
病院でのブロック注射は、神経の興奮を一時的に遮断する有効な手段ですが、関節の動き自体を治すものではありません。 私たちのような専門的な接骨院が行うのは、「徒手による整復」です。
バキバキと音を鳴らすような乱暴な矯正ではありません。 数ミリの世界である仙腸関節に対し、非常に繊細なタッチで、関節本来の「滑り」や「遊び」を取り戻す操作を行います。
噛み合わせが悪くなったジッパーを、無理やり引っ張っても直りません。 一度少し戻したり、角度を変えて優しくスライドさせることで、スッと動くようになります。 私たちが仙腸関節に対して行う施術は、まさにこの微細な調整です。
7. 日進市で「原因不明の腰痛」に終止符を
「画像診断で異常がない」ということは、手術が必要な病気ではないという朗報でもあります。 しかし、痛みがある以上、必ず原因(機能障害)は存在します。
その原因が、骨盤の奥深くに潜む「仙腸関節」にあるとしたら。 そこへの正しいアプローチこそが、あなたが長年苦しんできた痛みからの出口になるはずです。
当院では、医学的知識に基づいたカウンセリングと検査を行い、画像には写らないあなたの痛みの「見えない敵」を見つけ出します。
「もうこの腰痛とは付き合っていくしかない」 そう諦める前に、一度ご相談ください。
【参考文献】











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